2023-06-28 / 最終更新日 : 2024-04-08 th.hana アンリ・フォションとともにロマネスク彫刻を巡る アンリ・フォシヨンとともにロマネスク彫刻を巡る ー その4 枠組と運動の発生 「一方には、不動の姿勢で正面を向く、アーチ列に並ぶ人物という古くからの系譜、すなわち凋落期ヘレニズムに端を発するこの型を、石棺や祭壇前面飾りの構図を経由して継承し、楣や教会堂の正面に応用したいわば折衷的な後継者がある。 […]
2023-06-12 / 最終更新日 : 2024-04-08 th.hana アンリ・フォションとともにロマネスク彫刻を巡る アンリ・フォシヨンとともにロマネスク彫刻を巡る ー その3 ロマネスクにおける形姿像の変形 異様な彫刻群の出現 ロマネスクの教会堂では建築の構成部分が浮彫で装飾され、人像等の形姿像が彫り込まれました。 その際、独特の変形が形姿像に加えられ、それによりロマネスクを特徴づける特異な彫刻群が生まれました。 ギリシア・ […]
2020-12-14 / 最終更新日 : 2024-04-08 th.hana アンリ・フォションとともにロマネスク彫刻を巡る アンリ・フォシヨンとともにロマネスク彫刻を巡る ー その2 建築の構成部分に彫り込まれた形姿像 枠組みの法則 ロマネスク彫刻に与えられた課題は、教会堂建築の構成部分(「柱頭」、「タンパン」、「アーキボルト」、「中央柱」、「楣」等)の表面を浮彫で装飾することでした。 これらの構成部分は、機能的なもので装飾することを目 […]
2020-05-20 / 最終更新日 : 2024-04-08 th.hana アンリ・フォションとともにロマネスク彫刻を巡る アンリ・フォシヨンとともにロマネスク彫刻を巡る ー その1 ロマネスク彫刻の誕生 アンリ・フォシヨンとロマネスク彫刻 「11世紀後半から12世紀前半にかけて発展する(ロマネスク)美術を、一方的に、ギリシャ・ローマ的な過去の遺産の再生ーたとえ東方的、蛮族的な寄与によって着色されているとしてもーとしてのみ […]
2020-05-08 / 最終更新日 : 2024-04-03 th.hana エミール・マールと巡るロマネスク美術 エミール・マールと巡るロマネスク美術9(最終回) サン・ドニでのゴシックの誕生 シュジェールとサン・ドニ修道院の大改築 本書、第5章「図像の多様化―シュジェールとその影響」で、マールはゴシックの誕生にシュジェールが果たした役割について考察します。 シュジェール(1081-1151)は1122年にパリ […]
2020-05-03 / 最終更新日 : 2024-04-05 th.hana エミール・マールと巡るロマネスク美術 エミール・マールと巡るロマネスク美術8 世俗的図像と怪物的図像 ロマネスクを特徴づける世俗的図像と怪物的図像 これまで見てきたのはキリスト教の説話や寓意に関する宗教上の図像で、ロマネスク美術の主要な主題がここにあることはいうまでもありません。 一方、ロマネスクの教会堂や修道院を巡ると […]
2019-10-17 / 最終更新日 : 2024-03-29 th.hana エミール・マールと巡るロマネスク美術 エミール・マールと巡るロマネスク美術7 ロマネスクにおける修正と創造ー典礼劇の影響 典礼や典礼劇からの影響 10世紀末頃から、教会の典礼の中で復活劇をはじめさまざまな典礼劇が演じられるようになりました。 マールは、ロマネスクの作家たちはこれらの典礼や典礼劇からも着想を得て、旧来の図像に新たな修正と創造を […]
2019-09-22 / 最終更新日 : 2024-03-29 th.hana エミール・マールと巡るロマネスク美術 エミール・マールと巡るロマネスク美術6 ロマネスクにおける修正と創造ーオリエント図像の修正 第6回は、本書、第3章「フランスの芸術家たちによるオリエント図像の修正」をガイドに、ロマネスクの芸術家たちが行ったオリエント由来の図像の修正、そして新たな図像の創造について、MORAのデータ・ベースから見ていくことにしま […]
2019-08-22 / 最終更新日 : 2024-04-08 th.hana エミール・マールと巡るロマネスク美術 エミール・マールと巡るロマネスク美術5 ロマネスク図像の複合性ー「ヘレニズム型」と「シリア型」 前回はロマネスクにおける彫刻の復活と写本挿絵が果たした役割について見てきましたが、第5回は、「12世紀フランスの宗教芸術―中世の図像の起源に関する研究」の第2章をガイドに、マールが取り上げたその具体的内容について見ていき […]
2019-07-13 / 最終更新日 : 2024-03-28 th.hana エミール・マールと巡るロマネスク美術 エミール・マールと巡るロマネスク美術4 大彫刻の復活と写本挿絵の役割 「キリスト教の図像はオリエントで生まれ、そのままの形でフランスに入ってきた。・・・・・この古い時代の図像は、挿絵入り写本の形で長い期間生きつづけてきた。だが、ついに彫刻がそれをとらえ、そこに新しい生命を吹き込む日がやって […]